足の裏を刺激することが全身の刺激になる
足裏湿布は、2002年に北海道放送で放映後、たいへんな反響を呼びました。
高い評価を得られたのは、「簡単」「安い」「速効性がある」という3つのポイントに尽きます。
不快症状の改善だけではなく、ダイエット効果という点でも足裏湿布はすぐれています。
これまでの臨床データを見ても、肥満で悩んでいる大半の人が、
1週間程度で1〜2kgの減量に成功しており、継続的に行えば、これ以上の減量効果も期待できます。
なぜ足の裏に湿布をはるだけで、こうした効果が得られるのかというと、
足の裏は全身の縮図であり、そこを湿布で刺激するということは、
五臓六腑や各器官など全身をいやしているのと同じことだからです。
これは東洋医学の「反射」という考え方で説明がつきます。
足の裏には、非常に多くの血管が集まっていて、
そのひとつひとつに自律神経(自分の意思とは関係なく働く神経)が密着しています。
心臓や胃腸は自分の意思とは無関係に働いていますが、
これをコントロールしているのが自律神経です。
湿布で足の裏を刺激すると、それが自律神経を通して脊髄に伝わり、脳へ届きます。
こうして信号を受けた脳は、また自律神経を通して、
今度は五臓六腑や各器官へとその刺激を伝達し、それらの機能を活性化してくれるのです。
この連動する仕組みを「反射」といい、
反射の理論では、足の裏の刺激をする場所(反射区)によって、
活性化される臓器や器官、部位が違ってきます。
湿布を切ってはるだけ
実際に足裏湿布をするときは、足の裏反射ゾーンを参考にしてください。
湿布はどのようなものでもOKですが、薄いもののほうがはがれにくく便利です。
腰痛の場合は左右の「腰」のゾーンに、
胃痛や胃もたれの場合は、左右の「心臓・胃」のゾーンにそれぞれ湿布を1枚ずつはります。
症状が2つ以上ある場合は、複数のゾーンに湿布をはってもかまいませんが、
症状が3つ以上の場合、すべての反射ゾーンに湿布をはると足の裏が湿布だらけになり、
刺激も拡散さ れてしまいます。
そんな場合は、まず重いほうの2症状を優先させます。
そのうち1つがよくなり湿布をとったら、あと回しにしていた症状の反射ゾーンに湿布をはってください。
はっている時間は基本的には24時間がベストです。
入浴後などに1日1回ははりかえてください。
1日じゅうはっているのは無理という人は、就寝中だけでもかまいません。
温湿布でも冷湿布でもかまいませんが、
冷え性の人は、血行を促進して保温効果もある温湿布を使うほうがいいでしょう。
とくにノニル酸ワニソルアミドやトウガラシといった、
体をあたためる効果が高い成分が含まれているものがおすすめです。
足裏湿布の極意3カ条
第1条
貼る前に3分ほど反射区を軽くもみほぐす
第2条
湿布は必ず両足に貼る
第3条
湿布は1日1回、貼りかえる。入浴後が望ましい
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